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08年日本選手権で北川麻美が、派遣標準記録を突破して代表権を手にしたのは200m個人メドレーのみだった。だが彼女は北京で、日本チーム最多の10レースを泳いだ。大会初日の400mフリーリレーに始まり、2日目からの100m平泳ぎと3日目からの200m個人メドレー。そして400mメドレーリレーの予選と決勝だ。そのうち、リザルトに「ナショナルレコード」の文字が記されなかったのは100m平泳ぎの3レースのみ。中でも200m個人メドレーは、予選で萩原智子が持っていた日本記録を更新すると、準決勝のスイムオフを含めて、決勝までの4レースすべてで日本記録を更新という離れ業を演じ、決勝では2分11秒56で6位という結果を残した。彼女はまさに、水を得た魚のように北京を泳ぎ回ったのだ。
北川は元々、平泳ぎで期待されていた選手だった。06年の高校総体では1分08秒63の高校記録を樹立。ポスト田中雅美の一番手と目された。だがその後は思い切ったレースをできずに足踏みをした。だが北京五輪選考会に向けて、個人メドレーをメインにした取り組みを始めたことで気持が切り替わった。そして北京での大爆発。心の中にあった枷を一気に吹き飛ばした北川は、個人メドレーでの世界との勝負に照準を定めた。
※写真は競泳ジャパンオープン2009より
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