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大会の見どころ

競泳ジャパンオープン2009
第50回日本短水路選手権水泳競技大会

大会の見どころ

朝日新聞東京本社スポーツグループ
阿久津 篤史

 水泳の第50回日本短水路選手権JAPAN OPEN 2009 が2月21、22の両日、東京辰巳国際水泳場の25メートルプールで行われる。今夏にローマである世界選手権代表選考会を兼ねる第85回日本選手権(4月、浜松市総合水泳場)の前哨戦で、2012年ロンドン五輪に向け「新生競泳ニッポン」のスタートとなる大会だ。各選手にとっては、顔を合わせることの少ない全国のライバルと戦い、自身のターン技術やスピードなどの調整ぶりを確認する絶好の機会。さらに、英スピード社製高速水着レーザー・レーサーの登場を受けて各メーカーが開発した新作水着を試す場にもなる。
 日本水泳連盟の上野広治競泳委員長は「男女合わせて2桁の日本記録を期待したい」と言う。北京五輪で日本中を沸かせた北島康介は出場しないが、そのほかの北京五輪代表勢の元気な姿や、フレッシュな選手の活躍に期待したい。
 大会は賞金レースで、各種目の1位に10万円、2位に5万円、3位に3万円。男女各最優秀選手には100万円、世界新記録を樹立すれば200万円が贈られる。標準記録を突破した選手が大幅に増えたことから参加選手は950人を超え、昨年より1・5倍に増えた。海外勢は17カ国・地域から64選手がエントリーしている。
 
 

【男子】
 
 上野委員長が「個人として期待できる」と名前を挙げるのが、背泳ぎの入江陵介(近大)、今大会は個人メドレーにのみ出場の藤井拓郎(コナミ)、200メートルバタフライと400メートル自由形にエントリーした松田丈志(レオパレス21)の3人だ。
 
ジャパンオープン
 新エースとして期待がかかる入江は大会初出場。背泳ぎ100メートルと200メートルにエントリーした。バサロ、ターンに苦手意識があって短水路の大会に出ることが少なかったが、メダル圏内とも言われた北京五輪で200メートル5位に終わった後「課題を避けてやっているようでは片肺のようなもの。それでは勝てない」(道浦健寿コーチ)と方針転換した。
 昨秋の短水路ワールドカップでは200メートルで3戦連続で日本新記録を更新して優勝した。1月の長水路の大会、コナミオープンでは200メートルで1分54秒74の日本新記録を樹立するなど好調。今大会では200メートルで自らが持つ1分51秒34の日本記録の更新を目指すほか、50、100、200メートルの3種目で出場を予定する日本選手権を見据え、100メートルでも好記録を狙う。
 
ジャパンオープン
  藤井は100メートル、200メートル個人メドレーにエントリーした。北京五輪では400メートルメドレーリレーでバタフライの第三泳者としてフェルプス(米国)に食らいつき、銅メダル獲得に大きく貢献。世界選手権では個人でのメダル獲得の期待がかかる。日本選手権に向け今大会は「最後の確認の場になる」と言う。
 
 北京五輪200メートルバタフライで銅メダルを獲得した松田は所属が変わってから初のレース。200メートルバタフライのほか、自らが日本記録を持つ400メートル自由形にエントリーした。特に200メートルバタフライでは世界新も狙える位置にいる。上野委員長は「(世界新記録の更新は)テクニック的に厳しいかな」との予想だが、うれしい誤算となるか。
 
 海外からの招待選手では平泳ぎで50、100メートルの世界記録保持者、ファンデルバーグ(南アフリカ)がいる。大会1週間前から日本のナショナルチームの合宿に参加しており、意欲十分だ。  


【女子】
 
ジャパンオープン
 中学、高校記録が昨季から続出し、若手選手の大きな飛躍が楽しみな今大会。そのなかで、男女を通じて世界新記録の樹立にもっとも期待がかかる日本人選手が、福岡・九産大九州高3年の18歳、100メートル背泳ぎの酒井志穗(ブリヂストン)だ。2月8日の九州カップで自らが持つ短水路日本記録を1秒02上回る56秒70をマークし、コフリン(米国)の持つ世界記録にあと0秒19にまで迫った。
 北京五輪は中村礼子、伊藤華英に阻まれ、代表選考会では100メートル背泳ぎで派遣標準記録を切りながら2位までの出場圏に届かず、0秒29差の3位で涙を飲んだ。しかしその悔しさをバネに、昨夏の高校総体、全国JOCジュニアオリンピックカップで好記録を連発。強力なバサロキックを武器に、次代のエースとして名乗りを上げたいところだ。
 
ジャパンオープン
 バタフライでは1学年違いの高校生スイマー3人がしのぎを削る。200メートルで北京五輪代表の座をつかんだ埼玉・春日部共栄高3年の星奈津美(スウィン大教)は後半が持ち味。今春早大に進学予定だ。北京五輪代表選考会で星に僅差で敗れ北京への道を絶たれた秋山夏希(甲府SS・山梨英和高校2年)は、高校総体200メートルで星が北京で出した高校記録を塗り替え、直接対決となった100メートルでも勝った。また、力強いキックが持ち味の宮本悠衣(東京・藤村女高1年)は100メートルが得意で、昨季は自己ベストを大幅に更新している。
 
 平泳ぎでは16年ぶりに「岩崎恭子越え」を果たした鹿児島市立緑丘中3年、福留景子(鴨池SS)に注目したい。昨年7月の世界ジュニア選手権200メートル平泳ぎで2分25秒39をマークし、バルセロナ五輪金メダリストの岩崎が持っていた中学記録を1秒26も縮め、16年ぶりに更新。翌月の北京五輪の決勝進出ライン(2分25秒65)を上回っていた。この種目で同五輪7位の金藤理恵(東海大)、8位の種田恵(JSS長岡)もうかうかしていられない。
 
 自由形は北京五輪代表の上田春佳(東京SC)のほか、北京で100メートル背泳ぎ8位入賞の伊藤華英(セントラルスポーツ)が100、200メートルにエントリーしている。
 

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