世界水泳選手権 モントリオール2005
 
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 競泳上野監督「アテネの勢いは続く」 直前インタビュー(7/23)

 世界水泳は24日からいよいよ競泳競技が始まる。昨年のアテネ五輪では、金3つを含む8つのメダルを獲得するなど、大活躍を見せた日本競泳陣。勢いをそのまま、このモントリオールにも持ち込めるかどうか、期待が高まる。世界水泳の代表選考会となった日本選手権から3カ月。日本競泳チームを率いる上野広治監督に、ここまでの調整、そして大会への意気込みなどを語ってもらった。


 日本選手権終了後の4月25日、五輪金メダリストの北島康介(日本コカ・コーラ)、柴田亜衣(チームアリーナ)ら世界水泳の競泳代表選手35人が発表された。キャプテンは北島に決まった。チームは5月2日、まずはグアムでの初合宿に出発した。

「今年の場合、35人と人数が多く、さらに昨年のアテネと比べると、準備期間が約1カ月短い状況だったので、グアム合宿ではチームづくりプラス、泳ぎ込みのベースづくりを行いました。その結果、いい形でスタートを切れましたね」

 一度日本に戻ったチームは、6月13日から米国での合宿に入る。同16日から開幕のカリフォルニア州でのミッションビエホ国際大会に出場した。

「ミッションビエホ大会は、レースの感覚を失わないということと、気候状況、辰巳と違って外のプールということで、シミュレーションを行いました。まずまず順調な状態をチェックできた連中もいましたが、それぞれまだ課題が残った状態で終えました。また、高地トレーニングに入るための時差調整という意味もありましたね」


日本チームの“賭け”
 その後の4週間、日本チームは一つの“賭け”に出る。以前は長距離や個人メドレーの選手を中心に高地トレーニングを行っていたが、ここ何年間か、北島らも成果を挙げてきたということで、今回はチーム全体で高地のフラッグスタッフに上ることになった。

「この4週間は、9人のコーチで9つのグループに分かれて順調にできたという報告をもらっています。(山を)下りるタイミングというのも難しかったのですが、全員でとりあえずは下山しました。これはどうするか、今後の課題ですね。成果は、種目によって、個人によってそれぞれ出たので、この結果で評価はできると思います」

 日本チームは時差調整のため、アリゾナからモントリオール郊外のシェルブルック大学に移動。約1週間、最後の調整をして、今月21日にモントリオール入りした。

「シェルブルックでは十分にスピードも上がってきて、疲れも順調に取れているということです。あとは気候が平年に戻るそうですが、その変化にだけ順応してくれれば、いい形でスタート台に立たせることができると思います。その意味で、ミッションビエホ大会に出たというのが、ここで生きてくる。オーバーコートも含めて持ってきていますので、何が起きても対応できる準備はしてきました」


“キャプテン”北島は準備万端
 北島は19日、シェルブルックの直前合宿で実施したタイムトライアルで、自己の50m日本記録を上回る27秒69を記録するなど、順調な調整ぶりを見せた。モントリオールに入ってからも好調を維持。本人も「本当にここ数年にないぐらいトレーニングに手応えを感じている」と自信を見せている。

「(北島は)今年は日本選手権で皆さんの期待を裏切って、ミッション・ビエホ大会でも100mで日本人選手に負けるという屈辱を得ました。オリンピック以降、一番の目標になるこの大会で、200mに出られなかったという汚点を持ちながら、100m、50mに集中して結果を残すべく、本人の自覚も意気込みも、ここまで“さすがだな”という状況。あとは結果を待つのみですね」

 北島は初日、男子100mの予選から登場。キャプテンを務めるだけに、いい泳ぎでほかの選手たちにいい風を吹かせたいところだ。

「初日から出る選手なので、チームをまとめるという役割よりも、自らチームを引っ張る泳ぎをしてくれることを期待しています。それには自己ベストや世界記録に近づくことが一番、キャプテンの役割を果たしたことになると思います。初日、2日目、3日目まではうまい形ですべり出せるかどうかは大きい。その意味では北島は決勝ではないが、初日に予選、準決勝、柴田が400mの決勝と、オリンピックメダリストが初日から続々いいスタートを切ってくれれば、初めて世界大会を経験する連中にもいい刺激になると思うし、その勢い乗ってくれればと思います」


真価が問われる柴田
 一方、もう一人の金メダリストの柴田も「調子はいい。必ずメダルは取ります」と強気のコメント。北島と同じく初日、女子400m自由形で最初の泳ぎを見せる。

「金メダリストとしてのプライドを持っての初めての大会なので、真価が問われると思います。特に日本記録という、彼女自身の目標もあると思います。昨年はコーチとマンツーマンでしたが、今回は貴田(裕美)選手と一緒に練習も刺激になって、いい練習ができたと思いますよ。山田(沙知子)は学業の関係で別行動で、合流すること自体が少なかったですが、貴田と柴田の長距離の競い合いという点では、お互いにいい刺激になっていますね」


 そのほかの注目選手の調子を、上野監督はどう見ているだろう。


メダルラッシュの再現狙う競泳陣
「女子背泳ぎの仕上がり自体は、中村礼子、中村真衣、伊藤華英、3人とも悪くない。中村真は50mだけで、伊藤と中村礼は100m、200mに出場しますが、どちらかというと200mが世界と戦える状態だと思います。2日目からの100mの出足がどうかで、200mのメダルの色が決まってくると思います。中村礼は銅より上の色が、必然的に目標になってきますね」

「森田(智己)は、昨年もメダルを取りましたが(アテネ五輪)、ギリギリの状態でした。今回も確実に取れる保証はないですが、でもメダリストとしてまぐれと思われるのもしゃくに触ると思う。彼にはこの4年間をかけて、100mも200mもという選手になってもらいたい。そういう意味ではいい試練だと思います」

「松田(丈志)は、種目は400mと1500mの自由形、200mバタフライに出場予定です。200mのバタフライに集中するでしょうね。メダルの可能性は高い。アテネの試練を生かしてもらいたい。予選と準決勝をどう泳ぐか、どういうコースどりをして、どれだけ余力を持って決勝で戦えるか。例えば後半型のレース展開で世界で通用するかというと、日本では通用しても難しい部分がある。前半速く入っても、後半つぶれてしまうこともある。そこをうまく、予選、準決勝で経験しながら、決勝で自分のパフォーマンスを最大限引き出せるかどうかですよね」

「今村(元気)は、北島が200mに出られなかったという責任を自分が果たそうという意識はあると思う。200mで北島の分まで頑張るという気持ちを結果に結びつけて、木村(太輔)選手と2人で決勝に残ってくれれば、いい形で役割を果たしたことになります」
 上野監督が目指すメダル総数は6個。金の数までは言及しなかったが、メダルラッシュに沸いたアテネ五輪の再現を目指す。「アテネの勢いは続く」と言い切る上野監督。シンクロのように、序盤でいい流れをつくれれば、目標達成も十分可能なはずだ。
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 日本、シンクロ・チームで「銀」(大会7日目 7/23)

 現地時間23日、カナダ・モントリオールで開催されている世界水泳は、シンクロナイズドスイミング・チーム決勝が行われ、日本は97.834点で銀メダルを獲得した。 日本はこれで、同種目11大会連続のメダル獲得となった。優勝は、99.334点の高得点をマークしたロシア。
 予選をスペインと同得点の2位で通過した日本。決勝のフリールーティンで、見事にライバルをかわし、前回大会に引き続き2位の座を手にした。
 シンクロナイズドスイミングは、この日で全競技を終了した。

 明日、24日からは競泳が始まり、初日からアテネ五輪男子平泳ぎ2冠の北島康介(日本コカ・コーラ)が、100m平泳ぎ予選に出場する。
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 北島、柴田、中村礼子、決戦直前コメント(7/22)

 世界水泳第6日(現地時間22日)、競泳競技開始を2日後に控え、北島康介(日本コカ・コーラ)と柴田亜衣(チームアリーナ)のアテネ五輪金メダリストが、世界水泳の会場で初めての泳ぎを披露した。前日モントリオールに入った日本競泳陣。この日からが全体での本格的な練習となった。以下は北島、柴田、中村礼子のコメント。


■北島康介 「100mにかける気持ちは負けない」

―今の気持ちを聞かせてください
この大会にしか参加していないので、それだけ気持ちを持っていました。

―モチベーションは高くなっていますか?
そうですね。会場に入って、自然に気持ちも入ったと思います。(試合に)出て勝ちにいく。そういう気持ちを持って、こっちに乗り込んできたので。

―ライバルの(ブレンダン)ハンセン選手は?
去年、ああいう形で勝負したので、今年も注目されるのは当たり前なんですが、とりあえず自分を良くしよう、相手が誰であろうと自分のレースをすることを考えています。

―キャプテンとしては
チームの雰囲気も決して悪くないので、一番最初に出て、勢いをつけていきたいと思います。

―ビデオを使ったトレーニングをしていますが
ビデオを使ったというのは、今まであまり感覚的にもいい泳ぎができていなかったので、今回、平井(伯昌)コーチと1回1回練習をビデオで撮って、それをチェックして良くしていこうという感じです。(結果は)良くなっているとは思います。
 コーチが言うには、一番いい泳ぎができている。やっぱりいい泳ぎができないと、タイムは速くならないです。まず最初は記録ではなく、泳ぎですね。感覚は戻ってきていると思います。

―ハンセン選手とのかけひきは
現時点では考えていないです。(予選、準決勝、決勝と)3回泳ぐチャンスがあるので、向こうの調子も見えてくるだろうし、それで考えます。今回、僕は200mに出ないので、向こうも結構楽な気持ちでいると思います。「(今年の北島は)あまり強くないんじゃないか」と思っていると思うので、その裏を突きたいです。

―予選はどのように泳ぎたいですか
楽に泳ぎたい。予選からいい泳ぎがしたいです。去年とは違う泳ぎができているので、自分の泳ぎをしたいです。50mもありますが、100mにかけている気持ちはほかの選手に負けないです。

―プールや水の感じはいかがですか
今日(22日)はいっぱい(選手が)泳いでいて、泳ぎにくかったので、あまり良くなかったです。明日もう1回、泳ぐことができるので、調子を良くして臨みたいなと思います。

―下半身の筋肉の強化が泳ぎにもつながっていますか
高地トレーニングでは、あまりウエートトレーニングをしなくて、その分泳ぎ(の練習)が中心でしたので、それは十分、水で生かすことができると思います。

―長い合宿でしたが気分転換などは?
 気分転換はできなかったですね。今回は全員行動だったので、みんなと会話する機会もあったし、それが気分転換になりましたが。これまでみんなと一緒に行動することはなかったんですが、今回は1カ月半ぐらいの長い間、団体行動をしていたので、各選手それぞれがストレスをうまく発散しています。自分はマイペースでやっていこうと思っていました。


■柴田亜衣 「挑戦者の気持ちで泳ぎたい」

―初めて泳いでプールの印象はいかがですか
アテネに似ているというのが一番ですね。アテネほど暑くなかった。途中から雨が降ったりして、ちょっと寒いな、という印象を受けました。

―泳ぎの感じはいかがですか?
いい感じでした。スタートダッシュとか、タイム的に試合前にしてはいいんじゃないかなと思います。調子はいいです。

―手応えは感じていますか?
はい。(自己)ベストは出ると思います。

―400m自由形は初日にあって、日本選手の中で一番早く決勝を迎えますが
少しは緊張しますけど、一番初めに日本人の中でメダルを取って、みんなに勢いをつけたいので、必ずメダルは取りたいと思います。

―今回800mは金メダリストとして泳ぐわけですが
金メダリストなんですけど、まだそこまで自分は速くないので、金メダルを意識して泳ぐのではなくて、五輪の決勝のように、挑戦者っていう気持ちで泳ぎたい。似たようなタイムの人はいっぱいいると思うので、負けないように頑張ろうと思います。

―自分の中では自信を持てるようになりましたか
五輪の金メダルもそうですが、日本選手権で初めて優勝もしましたので、自信がつきました。

―北島キャプテンはどうですか?
ちゃんと面倒は見てるなと思います。ミーティングのときも、面白いことを言ったりもしますが、締めるところは締める。メリハリがあっていいと思います。この前は一人で(練習を)やってましたけど、今回はみんなで高地トレーニングをして、いい練習ができました。


■中村礼子 「準決勝では記録を狙うかも」

―アテネと同様の屋外プールですが泳いだ印象は?
本当にアテネにソックリで、泳いでいても風景がアテネに似ていて、懐かしい気持ちでした。スタンドとかも本当にソックリです。

―背泳ぎが一番風の影響を受けると思いますが
私は屋外プールが好きなので、天候がすごく変わりやすいみたいですが、その辺は覚悟をして、どんな状況でも結果を出せるようにしたいなと思います。屋外プールへの不安はないです。

―泳ぎの感触はいかがですか
今日(22日)初めて泳いだんですが、悪くはないので、少しずつ自分の出る日に向けて整えていきたいと思います。

―昨年のアテネ五輪前と違いはありますか
五輪前は、今までにないぐらいずっと調子がいい日が続いていて、逆に不安を抱えて緊張した状態だったんですけど。今回は練習もしっかりしてきて、去年に比べて少しリラックスしている部分もあるので、どういう結果が出るか楽しみです。

―やはりアテネでメダルを取ったことは自信になっていますか
すごい自信になっていますが、でも今回結果を出すことによって認めてもらえるので、今回が勝負だと思います。

―記録についてはいかがですか
今回は記録もそうですが、200mでは優勝を目指したいので、両方頑張ります。レース展開をどうしていくかこれから話し合うと思いますが、ひょっとしたら準決勝で記録を狙うレースをするかもしれません。
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 日本、シンクロ・デュエットは銅メダル(大会6日目 7/22)

 世界水泳第6日(現地時間22日)、シンクロナイズドスイミングのデュエット決勝が行われ、予選を2位で通過していた日本の鈴木絵美子、原田早穂組(東京シンクロクラブ)は、予選3位のスペインに逆転され、銅メダルに終わった。2位スペインとの得点差は、わずか0.083点だった。優勝はロシアのダビドワ・エルマコワ組。日本のメダルは、大会4日目のシンクロ・フリールーティンコンビネーションに続き2個目となった。

 また、男子の水球では、予選リーグB組の日本がキューバと対戦。接戦となったが惜しくも及ばず、予選リーグ3連敗となった。この結果、日本は13−16位決定予備戦に回ることになる。

 女子の飛板飛込では、西井亮子(神奈川ダイビングクラブ)と中川真依(ミキハウスD)が出場。直前にアメリカのデービス・チェルシーが負傷するなどのアクシデントの影響もあってか結果は振るわず、ともに予選を突破することはできなかった。
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